OriosのActiveBasic講座(1-1):入出力

この第一章では最も基本的なことであるActiveBasicによる文字や数字を表示させたりユーザーにデータを入力してもらったりする方法を扱います。 こちらのほうでもできるだけ分かりやすい講座にしますので、みなさまもぜひこのActiveBasic講座にご参加ください。

1.数字の出力

【目標】画面に数字を表示させることができるようになりましょう。

いよいよ講座が始まるということで「プログラミングって何をするんだろう。」とかいろいろと期待を抱いているかと思います。 講座の最初ということで、まず画面に数字を表示させることから始めます (なんで"Hello World!!"じゃないんだということにはつっこまないでください)。 プログラミングの第一歩です。はりきっていきましょう。

ということで、まずは次のプログラムを打ち込んでデバッグ実行してみましょう。

'lesson1-1-1
#console
Print 123
Sleep(3000)
End
注:色は自動的につきますので気にせずに記入してください。

どうですか?下のようなウィンドウが表示されましたか?

C:\ActiveBasicCourse\lesson1-1-1.abp
123
注:これはイメージであり実際の画面とは異なります。

ではいよいよプログラムの説明に入ります。しっかり集中して読んでくださいね。

-*-*-*-*-説明-*-*-*-*-
【使い方】
'コメント 
【意味】
その行の「'」(アポストロフィー)の後を全てコメントにします。
【解説】
コメント
(1) 皆さんはこの後この講座やひょっとしたら他の講座なども利用してプログラムを作っていくわけですが、プログラムというのはどうしても長くなります。 今やっているのは4行しかありませんが、実際にソフトを作るようになると1000行以上もプログラムを書くようになります。 すると書くときはひたすら書けばいいのですが、後でプログラムを修正する必要が出てきたときに、どこで何をしているのかが分からないと非常に修正しにくくなります。 そこでプログラムの中に、ある程度「ここでは○○している」などという簡単な説明を書く必要が出てきます。 この「簡単な説明」のことをコメントといいます。
(2) 「'」を入力すると、入力した行のうち「'」から後の部分が全てコメントとして扱われます。 コメントの部分は、たとえその部分がプログラムの体裁をとっていたとしてもプログラムとして認識されません。
【使い方】
#console
【意味】
DOSプロンプトでプログラムを実行することを宣言します。
【解説】
(1) プリプロセッサ
「プリプロセッサ」というのは、プログラムの最初に書いておくことで指定された処理をあらかじめしてくれるものです。
(2) #console
ところで、たった4行しか書いていないのにプログラムを実行したときにウィンドウが表示されたことに驚きませんでしたか? これは「#console」をプログラムの最初に書いているからです。 この「#console」はプリプロセッサの一種で、プログラムの最初にこれを書いておくことにより、 下に書かれているプログラムを今回表示されたようなウィンドウ(「DOSウィンドウ」といいます)を使って実行することを認識させ、自動的にDOSウィンドウを立ち上げてプログラムを実行してくれます。 ちなみにこれを「コンソールモード」と言います。
【使い方】
Print 数字
【意味】
数字 を表示させます。
【解説】
(1) 命令語
今から紹介する「Print」、下で紹介する「End」などのように、コンピューターに何かさせるために使う言葉を命令語と言います。 命令語は「命令語本体」と「パラメータ」から成り立っています。 「命令語本体」とは「Print」や「End」など命令語を識別するための文字で、「パラメータ」とはその命令語を実行するために必要な数字・文字・記号などです。 「パラメータ」は命令語によってあったりなかったり、ときには複数あったりします。 命令語を使用するときには「命令語本体」をまず最初に書き、その命令語に「パラメータ」が必要なときは、半角スペースをはさんで、「パラメータ」を書きます。 また「パラメータ」が複数あるときは、そのパラメータを「,」(コンマ)で区切って並べて書きます。
(2) 数字の表示(Print文)
最初に抽象的なことを長々と書いてしまいましたが、本題の「Print文」に入りましょう。 「Print」は先ほど書いたとおり「命令語」の一つで、「パラメータ」は「表示させたい数字」です。 注意する点は、(1)数字以外は書けないことと(2)数字は15桁くらいまでしか正常に表示できないということです。
[例] Print 2.54 '画面には「2.54」と表示されます。
Print abc '数字ではないのでエラーが出ます。
Print 3.14159265358979323846264338327950288 '15桁以上入力しているのでまともに表示されません。
【使い方】
Sleep(時間(msec) )
【意味】
時間(msec) の間、プログラムの実行を一時的に停止させます。
【備考】
「Sleep」にはパラメータにカッコが必要です。(厳密には命令語と違う。)
【解説】
(1) プログラムの停止
「Sleep」を使うとプログラムの実行を一時的に停止させることができます。 時間(msec) で停止させる時間を指定するのですが、指定の単位にはミリ秒を使います。 「ミリ秒」とは1秒の1000分の1です。なので「1秒 = 1000ミリ秒」となります。 冒頭のプログラムでは「Sleep(3000)」とあるので3000ミリ秒、つまり3秒間プログラムの実行が停止されます。
(2) コンソールモード
なんでプログラムを停止させるか疑問に思う人もいるでしょう。 では「Sleep(3000)」の部分を消して、改めてプログラムを実行させてみましょう。 どうなりましたか?そうですね。 ウィンドウがすぐに消えて何が何だか分からなかったですね。 これはDOSウィンドウはプログラムが終了するとすぐにウィンドウが消えるようになっているからです。 しかしこれでは数字を表示させても意味がありません。 そこで「Sleep」を使ってプログラムの実行を一時停止させるわけです。
【使い方】
End
【意味】
プログラムを終了させます。
【解説】 「End」はプログラムを終了させる命令語です。 これを書くと、その後にプログラムが書かれてあったとしてもその場所でプログラムが終了されます。 この「End」は別になくても、プログラムは全て実行されると終了します。 しかしウィンドウプログラムになると「End」を使わないと完全に終了されないことがたまにあるので、今のうちからつけておく習慣をつけておきましょう。

では一通り学んだところで実際に自分でプログラムを作ってみましょう。

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コンソールモードで、ウィンドウに「12345」を5秒間表示させるプログラムをつくってみよう。


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